ぷち ぼぬ~る。

シンママ徒然日記

モラハラ夫と家族の関係

 結婚を決めた時、元夫に「ご家族に挨拶に行かないとね」と言うと

「就職してこっちに来て以来両親とは会っていないし、連絡も取っていない」と言いました。そうはいっても、「結婚」するのであれば、連絡しないわけにもいかないだろうし、と何度か話を持ち出しても「いいんだよ、もう大人なんだから」とか「親も忙しくてなかなか時間がない」と言い、そのうち不機嫌になるので、挨拶できないままでした。

2人兄弟で、兄がいる、とも聞いていましたが、「ずっと海外にいるから、もう何年も会っていない」と言い、「結婚式に呼ぶ気もないから、別にいい」と言うのです。

それについて何か言おうものなら「家族の在り方はそれぞれ違うんだから、お前の意見を押し付けるな」と言われ・・・確かにそれもそうかも、と黙っていた私。

 

 そんな風に、「家族とは会っていない」と言う割に、元夫の会話は家族自慢が多く、義父(元夫の父)が有名企業の社長であること、義母が良家のお嬢様だったこと、義兄も有名な外資系企業の重役であることを頻繁に話していました。

幼い頃、家にはお手伝いさんがいた、とか。

幼稚園にはタクシーで通っていた、とか。

そんなお坊ちゃま育ちをアピールしつつも、私の目の前にいる当時の元夫は、まさに「安物買いの銭失い」を地で行くような人で、庶民の私は、元夫から聞かされるリッチな実家の話におののきつつも、長く疎遠になっている事で、元夫は庶民派になっているんだろう、と安心したりもしていました。

 

 結婚の話が出た後から、元夫は積極的に式場巡りをしていました。

男の人はそういった事が好きではない、と思っていたので、積極的に動く元夫を見て、

私への優しさから頑張ってくれているのだ、と勘違いしていた私。

今思えば、付き合っている期間中「?」と感じる事はいくつもありましたが、私自身が元夫の言動を好意的にとらえ、?と感じた疑問を打ち消す癖がありました。

 

 式場巡りをするうちに、結婚式にかかる費用を知った元夫、自分には貯金がないので、私にとりあえず出しておくように言います。ご祝儀で元が取れるから損はない、とまで言って。けれど、私も全額負担できるだけの余裕はなく・・・

では「婚約」という形をとり、一年後の挙式に向けて二人で貯金をしよう、という話に落ち着きました。

一年後、という話が決まったころ、元夫が「親に会いに行くか?」と言い出しました。これまで何度言っても拒否してきたのに、なぜ急に?と思いましたが、挙式の時期が決まった事で、やはり元夫も考え直したのだろう、と思い、義父母に挨拶に行くことに。

 

 義父母の家は隣県にありました。車で片道3時間程度。

週末に行くことになっていたのですが、元夫はこの時「俺は先に行って一晩泊まるから、お前は後から電車と新幹線使って来い。駅まで迎えに行くから」と言ったのです。

え?一緒に行くんじゃないの?

と思いましたが・・・

長年音信不通だったみたいだし、積もる話もあるのかもしれない。

それに、ご実家への挨拶は、一緒に行かないほうがいいのかも

と思い、従いました。

 

 初めて会った元夫の両親は口数も少なく、「実家は金持ち」と聞いていましたが、私の実家と変わらない、普通の戸建て住宅、しかも古い家でした。

家の中は物であふれ、お世辞にもキレイとは言えない状態。

通されたリビングのテーブルの上にも新聞や雑誌、郵便物、食べかけのお菓子等が乗っていて・・・そこに、義母が「お紅茶でも」と言って、マイセンのティーカップ日東紅茶ティーバッグで紅茶を淹れてくれたのが印象的でした(笑)

 

 折り合いが悪く、音信不通だった、と言っていた割に元夫は実家で寛いでいて、しかも、とにかくずっと元夫が話していました。私は紹介されることもなく、義父母が私に何か質問してくることもありませんでした。

1時間ほど経ってから、元夫が「来年、式挙げるから、とにかく来い。詳細は時期が来たら連絡する」と言い、義母が「そんな事言ってもあなた・・・」と言うのを最後まで聞く事もなく、元夫は「帰るぞ」と玄関へ。

 

 玄関で頭を下げる私に義母は何も言わず。

私は「あまりよく思われていないのかな」と思いながら、元夫の実家を後にしました。

 

 

今思えば。

この時、元夫は先妻と離婚裁判中。

実家と音信不通どころか、頻繁に連絡を取っていたはずです。

そして、前日に元夫が一人で実家に行ったのは、私に対して、義父母が本当の事を話さないように口止めをする為だったのです。

 

元夫と離婚を決意した時、義母に直接聞いたところによると、私と結婚する時、元夫は「子供がいる事、離婚裁判の事も伝えてある。だからこそ、婚約期間を長く設けてその間に片が付くようにした。彼女も了承済みだが、そのことについて触れると傷付くから無用な発言は控えるように」

と義父母に言ったそうです。

実際には、私に隠していたくせに。

お金がないから式を挙げられなかったくせに。

 

世の中に、こういう嘘をつける人がいると思っていなかった私はすっかり騙されました。そして。義父母のように丸め込む事ができないであろう義兄とは、結局、結婚して10年以上会う事がありませんでした。

 

元夫の性格を知っていたから、争いを避けたかったのかもしれませんが、言いなりになってずっと黙っていた義父母もどうかと思いますが・・・

やはり、家族の関係も、私には理解できないものだったなぁ、としみじみ思います。